東大寺の金堂(大仏殿)は、伝統構法による木造建築としては世界最大です。現在の大仏殿は、江戸時代(一七〇五年)に再々建された三代目です。天平時代に創建され、平重衡の南都攻めに巻きこまれて炎上したのが初代、重源によって再建され、松永久秀の兵火で焼けてしまったのが二代目です。さて、この東大寺大仏殿も、明治初期にはつっかい棒だらけです。明治四〇年代に大修理がおこなわれましたが、そのときは南大門どころではな
大胆きわまりない補強のおかげ... の続きを読む
アービトラージ(arbitrage)とは「裁定取引」のことで、金利差や価格差を利用して売買し、利ざやを稼ぐ取引のこと。ある場所では豊富に存在していて安い商品が、ある場所ではきわめて貴重で高値で取引されていたとする。その事実を知っていれば、安いところで買い、高いところに持っていって売るだけで、利益を得ることが可能となる。金融の世界でも同様な取引があり、金利の低いところで金を借り、金利の高いところで貸
アービトラージとは... の続きを読む
二〇〇〇年、二〇〇一年で、マンションに関してもうひとつ新しいトレンドが生まれた。それは、超高層の大型マンションがすさまじい売れ行きとなっていることだ。これは、つまり四十階とか五十階建てで、総戸数数百戸というものだ。これらの物件の特徴は、価格帯が非常に広いということだ。数億円もする部屋がある一方で、五千万円くらいの普通のサラリーマンが買える部屋もある。また、高層マンションは総じて、建っている場所のロ
プライベートの時間帯の充実を志向する購買層に人気... の続きを読む
日本列島改造論の前に、政府はすでに同じ趣旨の新全国総合開発計画(新全総)と呼ばれる経済計画を決定しており、ブームが起こる下地もあったことも事実です。この時期は輸送網の増強や新しい地方の工業中核都市の建設を目指したことでわかるように、既存の大都市だけでなく、それ以上に地方で地価暴騰が起こったのが特徴でした。しかも、不動産業者だけでなく、一般企業といわれた商社が土地取引を強力に推し進めました。消費者も
熱狂は水をさされたかたちとなった... の続きを読む
1986年から本格化し始めた第3期の地価暴騰には、政府はどういう手段を講じたでしょうか。87年に土地取引の監視区域制度を設けました。地価が急激に上昇している区域を監視区域に指定し、小規模な土地取引についても届け出を義務づけたのです。知事は届け出のあった土地取引について価格や利用目的を審査し、価格引き下げなどを指導、勧告できるようにしました。1991年現在で、全国の市街化区域の4分の3が監視区域に指
後手に回った政策スタンス... の続きを読む
もっとも金利水準の低さは銀行に限らないが、この水準では運用しようにも運用のしようがないというのが普通。株式投資や投資信託などで運用することは可能だが、繰上げ返済のための資金であるなら、リスクをとることはできない。やはり安全確実な運用ということになるが、まさに惨僣たる現状では、キャッシュで持つことの“マイナス”が大きすぎる。こういう環境では、とても運用などは不可能。しかし、繰上げ返済するということは
無理して繰上げ返済に挑むことはない... の続きを読む
床下収納を希望するのは、圧倒的にご主人が多い。「キッチンが狭いとか、収納が少ないと文句ばかり言っているが、床下や頭の上にはこんなデッドスペースがあるじゃないか。もっと立体的に考えてみろよ」などと言って、私たちの前で奥さんに説教を始めることもある。デッドスペースの活用と聞けば、たしかに合理的に聞こえる。空間を立体的に使うのも、小さな住宅の設計では基本である。しかし、彼らの意識からは、主婦の日常的な家
床下収納を希望するのは、圧倒的にご主人... の続きを読む
「地盤」も、思わぬ費用が発生する要素のひとつです。建物を作る段階になって地盤が弱い土地だということが露呈、補強工事が必要になって予想外の出費が……というパターンですね。川沿いの土地を買った人が、大掛かりな地盤改良をしたケースで、総額で800万円かかった、なんて話も聞いたことがあります。そんなことは是非とも避けたいわけで、「そのためにはどうすればいいか?」なんですが、これまたケースバイケースなんです
「土地のルーツ」調査でわかる「軟弱地盤」... の続きを読む
住宅設計を通して住まいを見ると、さまざまな現象に出会いますが、近年多い夫婦別寝室、家庭内別居や主婦の専用室、子ども部屋優先の住まいづくり、父親の住まいでの居場所の喪失など、社会や家庭における家族個々人の存在感や力関係の変化が、住まいにそのまま映し出されています。父親には、外の社会でのストレス、例えば会社でのリストラ、その結果の残業、早期退職や賃金カットなど、心に大きな負荷がかかっており、いつの間に
夫婦間の理解不足やコミュニケーション不足... の続きを読む
全期間固定金利型はわずかに4.4%に過ぎない。2004年の段階では、公庫と民間か提携した全期間固定金利型の「フラット35」の認知度が低く、民間でも「フラット35」に対抗できる比較的金利の低い全期間固定金利型を扱っているところはほとんどなかったこと、景気回復への不安も強く、まだまだ低金利が当分続くとする見方が強かったことなどの事情から、金利の低さを優先して、変動金利型や固定期間選択型5年以内のローン
大半の人が変動要素の大きいローンを利用している... の続きを読む
契約行為を行うときには、何によらず当事者間の合意が不可欠であり、その大前提となるのが、当事者の責任意識である。売主や貸主側は契約内容に関して十分な説明責任を果たし、買主や借主側はその内容を十分に理解して、自己責任の意識を明確にして契約するということである。当たり前といえば当たり前のことだが、その当たり前のことか必ずしも十分に徹底されているとはいえない。まずは、買主、借主側の自己責任の確立こそが不可
契約行為を行うとき... の続きを読む
政府公共事業の長期計画のうち、道路に次ぐ大型の「土地改良」は、営農規模の拡大、作付転換、国際競争力回復のためと唱え、自民党・農林水産省が推進している。ただ、建設業界の受注には結びつかないので、ここではふれない。今後の成長分野は下水道事業である。わが国の下水道普及率は三四%、欧米先進国が九〇%台なのにくらべ、三分の一の水準である。住民の要求も強く、建設各社は重大な関心を持って政府計画の進み具合を見守
下水道、民営化は無理か... の続きを読む
数年前に、偶然ある本を目にして、ピンときだ。打てば響くように納得したのである。知っている人は知っていると思うが、すべての生物は遺伝子の単なる乗りものなのだという例のやつだ。我々人類も例外ではなく、目に見えないその遺伝子なるものにあやつられているのだという。自覚はないけれど、遺伝子が主人で、肉体休はあくまでも遺伝子の奴隷、あるいは単なる自動車のような乗りものなのだと。つまり我々人類の行動は、遺伝子の
ピカイチ安定した職業... の続きを読む
この村は、どんどん新しい家が建って、新しい家族が引っ越してくるのかと期待されていました。少しでも過疎化に歯止めがかかるのではと、村の税金もかなり投入されて宅地の整備に力をいれたのです。たくさん人が住むと、経済も安定するのです。ところが、実際に住宅を見に来る人たちは、購入してそこに移り住むのを目的にしているわけではないようなのです。村の美しい自然、温泉もわいているし、散策するのにちょうどいい大きな森
別荘の住人たちと村おこし... の続きを読む
新築でも中古でも住宅を購入することは高額な買い物なので慎重になることが普通です。新築住宅は条件が限られているので不動産業者も「新築」というと完成したてか現在建築中の物件を案内してくれるでしょう。中古住宅は新築以外のすべての物件が該当するので購入する場合は地域を絞り込んで探す必要が出てきます。新聞の折り込み広告に中古住宅の案内が入ってくることがあります。そのほかにもインターネットでも探すことができま
中古住宅をお得に購入する... の続きを読む
時価会計の導入は、含み益の吐き出しのみならず、含み損失の表面化をも意味しています。これまで含み損失を多く抱える企業の経営者は、いかに含み損失を急激に顕在化させず、その処理を軟着陸させるかということに腐心してきました。それは、ともすれば含み損失処理の先送りにも、つながってきました。しかし、これからもこの先送りの努力を続けることは、不可能です。株主を意識した経営へ馴れ合いから取引先の選別へ2002年3
時価会計の導入... の続きを読む
最前線で戦うビジネスマンにとって、何がいちばん大切な経営資源かといえば、おそらく「時間」と答える人が多いだろう。ヒト、モノ、カネという要素によって回転する経済資本の効率は、時間という分母によって、極大化される。同じ利益を上げるための時間を10分の1にすれば、利益率は10倍だ。世界企業の中では、ひとつの事業部の1時間当たりの売り上げが1億円以上なんていうケースはザラにある。8時間で8億円、1週間で4
高額所得層にとっての絶対必須条件は?... の続きを読む
わが国の借家文化の存在は、史料にもはっきりと示されている。一九四一(昭和一六)年に厚生省が行なった「昭和十六年大都市住宅調査」である。これによれば、当時の大都市に建てられていた専用住宅は借家が七八・二パーセントを占めていたことがわかるし、もっと古いデータである一九二二(大正一一)年に東京府社会課が行なった「東京市及接続町村中等階級住宅調査」によれば、借家が九三・三パーセントで、これから東京周辺の中
資料に示された借家文化... の続きを読む
不動産ビジネスの世界では、債務者の信用リスク、不動産リスクと不動産の流通リスク、金融リスク、市場リスクなど、多くのリスクが存在する。したがって、格付け機関の格付け定義を読み込んでいけば、「AAA」が付与されるものは、それほど多くはないはずである。もし相対比較から「AAA」が付与されているとすると、何をメルクマールやベンチマークとしているのかの詳細説明や、格付け付与者(責任者)の公表が必要になってく
十分に調査されなかった「AAA」... の続きを読む
職人が、あえて「さか柱」を立てるだろうか。木材は、梅雨時などの湿気の多い時期には水分を吸い乾くと水分を吐き出す。木材は呼吸をしている。生きたものを逆さに立てるのはおかしい。そう昔の人は考えたのだろう。いずれにしても、事実「さか柱」が立っていた。「祝」という文字が読めない職人はまずいないだろう。じゃあ、文字が読めない外国人がやったのか?土工事の現場では時々外国人を見かける。しかし柱を立てる仕事は職人
「さか柱」をわざと立てる質の悪い職人... の続きを読む
旧住宅公庫は、戦後の住宅不足の解消を目指し、国民の住宅取得ニーズに応えてきましたが、高度経済成長期以降になると、3大都市圏への人口集中の影響も加わり、住宅に対する需要はさらに増大していきます。住宅難の解消や人口の都市集中、世帯の細分化に対応して、政府は、すべての世帯が安定した基盤の上に生活を営むことができるよう「1世帯1住宅」の実現を目指しました。その結果、このころになって、住宅総数が世帯総数を上
高度成長「1世帯1住宅」から「1人1居住室」へ... の続きを読む
円と現在から見れば非常に手ごろな価格で分譲されました。しかしバブル期に開発され、1991年に販売されたB物件は、不動産価格の上昇を背景に一気に5884万円まで値上がりし、坪単価も倍以上になっています。そしてバブル崩壊後、1994年に販売されたC物件では、4900万円とわずか2年で1000万円も値下がりしました。そして、直近である2008年に販売されたD物件は3910万円となり、B物件、C物件と比べ
手ごろな価格で分譲された... の続きを読む
お正月に友人の家におよばれしたので、料理上手な友人のおせちを期待して行ってきました。案の定、食卓の上には彼女が年末から腕によりをかけてこしらえた、おせち料理が並んでいます。すすめられるままに、それぞれ食卓の席についたところ、ご丁寧にも祝い箸の箸袋に、お客である私たちの名前が書かれてあるのです。なんていう素敵なおもてなしだろうと、みんなで感心していると、なんと箸が一膳多く出ているのです。箸袋には「山
土地の神様へのおもてなし... の続きを読む
何らかの意図を持って貸し出すのが賃貸物件です。そのため音楽などを含む何らかのイベントや出し物を公演するために使われるホールなども賃貸物件、と言うことは可能です。こういった音楽ホールで一番有名なのがカーネギーホールです。アンドリュー・カーネギーが資金を出して建設した巨大な音楽ホールで、ニューヨークの象徴とも言われていますが防音対策が甘く、外の騒音が聞こえてしまう欠点があります。現在はニューヨーク市が
賃貸物件とは住むだけにあらず... の続きを読む
新築の一戸建てよりはるかに安く買えるので、今注目されていますよね。でも図面だけではわかりにくいので、きちんと現物を見て調べてから購入したほうがよさそうです。だけど素人が見ても、ちゃんとした建物かどうかの判断って難しいですよね。最近建てたものならば、骨組みもしっかりしているので建物自体は問題ないものが多いそうです。昔、住宅の大量供給が必要な時期に建てた家は、質より量だったのでちょっと危険な物件が多い
中古一戸建ての注意点... の続きを読む
近頃、高層マンションが次々に建てられるようになりましたね。そして、高層マンション住んでみたいと思う人も多いようです。では、高層階に住むメリットはどのようなことがあるのでしょうか。また、デメリットはあるのでしょうか。メリットとしては、高いところなので周りの視線が気にならず、静かで、蚊やハエなどの虫も少ないです。そして、昼は日当たりがよく、夜は眺めが最高です。優越感に浸ることもできるかもしれませんね。
高層マンションのメリットとデメリット... の続きを読む
イタリアの山岳都市がある。イタリアの各地に残る中世の城塞都市で多くは岩山の上につくられている。ちょうど、密集した建物が軒を接していくうちに、一つの大きな建物に変わっていったような形をしている。都市でありながら、一つの建築物である。最初から、こういうプランで建てられたというのではなく、建っているうちにこうなっていったという集合住宅である。集合住宅というよりは融合住宅かもしれない。西洋だけでなく世界中
中世山岳都市はマンションの手本... の続きを読む
一般的に建物のコストは、坪単価表示が基準となります。坪単価は、見せ方次第でどうにでもなります。別途工事を多くして本体価格を安く見せたり、メートルモジュール(1mを基準寸法として家を建てること)にして各部屋を大きくして、尺モジュール(91mを基準寸法として家を建てること)の建物と比較するなど、さまざまなごまかしのテクニックがあります。メートルモジュールの場合、同じ坪数なら部屋数が少なくなり、尺モジュ
モジュールに惑わされないように注意したい... の続きを読む
実際の不動産投資や運用は、やはりなかなか難しそうだ、あるいは結局、けっこうお金が必要となりそうなので、自分の今のお財布の中身と相談すると、2件も3件も買うのは無理だな、と思われた方もいらっしゃると思います。そんな方にも不動産投資に親しむ簡単な方法があります。不動産投資信託、略称でJ‐REITと呼ばれる投資信託商品です。REITとは、不特定多数の投資家から資金を集めてきてこれをプールし、その資金と金
プロにお任せのREITでお手軽不動産投資... の続きを読む
食糧を海外からの輸入に頼っている日本では、農業は大切な産業です。農業を守るために農地の相続税は非常に優遇されているのです。優遇内容は具体的にいうと、相続税の納付猶予の特例のことです。この特例の内容は次のとおりです。(1)農業を営んでいた親から農地を相続した子供が将来も農業を営んでいく場合、農地に対する相続税のうち、農業投資価格をベースに計算した相続税を超える分はいったん猶予する。(2)いったん猶予
農地の相続・贈与は「特例」によって優遇されている... の続きを読む
課税の繰り延べであるという点もこの買い換え特例の大事な側面です。いまのもうけには税金はかけないが、買い換えたものを売ったときにはさかのぼって税金がかかります。古いものの取得価額(売却価額ではない)を買い換えたものの購入価額に引き継がせるため、買い換えたものを売ったときは古いもののもうけも加わって売却益となって出てきます。これに税金がかかります。古いもののもうけは買い換えたものを売るときまで課税が繰
買い換えたものを売ったときには税金がかかる... の続きを読む
しばらく前まではそうした大手ゼネコンに発注するケースが多かったのが、最近はあまり聞いたことのない中堅以下のゼネコンがメインなっているような会社は要注意だろう。中堅のゼネコンでも堅実で、いい仕事をする会社があるが、分譲会社としては、購入希望者から信頼を得るためにも、大手ゼネコンに発注したいという思いを強くもっている。購入希望者も最近は物件選びに当たっては施工会社までチェックするケースが当たり前になっ
信頼度の高い情報とは... の続きを読む
現在のデフレ経済がインフレ経済へと変化した時は、不動産価格は上昇するのだろうか。経済状況の好転に伴うインフレもありうるが、現在の日本では、巨額の財政赤字に伴うインフレが発生する可能性も否定できない。インフレになれば、一般的には、当然のこととして不動産価格も上昇する。しかし、これからの日本の社会構造、不動産市場の構造を考えると、インフレの到来によって、日本の不動産価格が大きく上昇するという単純な図式
インフレになった場合に不動産への影響はあるのか... の続きを読む
キズやいたみだけでなく、検分にやって来た購入希望者は、いろいろ聞いてくるものである。たとえば建築後の年数や住み心地、周辺の環境や都心への便、買い物の施設―などなど。こうした問いにたいしても、自分の知っている限りで正直に、そして正確に答えることが大切である。都心まで一時間半かかるのに、いや、一時間で行けますよ、などと誇大宣伝まがいの説明はやめたい。購入希望者は、価格のことも聞いてくるはずである。とく
買い主から聞かれたことは正確に、正直に説明する... の続きを読む
建て替えをすると、既存住宅にたいする固定資産税と新築した住宅にたいする固定資産税とはどうなるか、という問題が起こってくる。まず、既存の住宅は滅失登記をすることによって、登記上も“なくなる”わけであるが、固定資産税は、一月一日の所有者にたいして課税されるので、たとえ住宅が“なくなった”としても、その年の分は課税されることになる。たとえば五七年三月に既存の住宅を取りこわしても、五七年分一年間の固定資産
既存住宅、新築住宅、いずれも一月一日の所有者に... の続きを読む
住まいを購入するにあたり、購入者の感じ方、行動には大きく分けると4つの型に分類することができる。それが、これから述べる感覚型、主導型、友好型、分析型だ。あくまで初めて話す人に対しての第一印象としてどれかに自分をあてはめてみてほしい。なかなか、自分自身では判断がつかない場合もあるので、家族全員で相手のことを評価してあてはめてみる。「お父さんは、買い物に行ってもぶすっとしてて怖いけど、店員によく質問す
感じ方、行動の4つのタイプ... の続きを読む